名古屋フィルハーモニー交響楽団第366回定期演奏会
〈四季シリーズ〉早春
ラヴェル:スペイン狂詩曲
ルトスワフスキ:オーボエとハープのための二重協奏曲*
(アンコール)ルトスワフスキ:魔法
ホリガー:クリスティアン・モルゲンシュテルンの詩による6つの歌**〈日本初演〉
(アンコール)同曲より第3曲『蝶』をもう一度
シューマン:交響曲第1番変ロ長調作品38『春』
指揮:ハンス・ホリガー
ハープ:ウルスラ・ホリガー*
ソプラノ:秦茂子**
2010年2月26日(金)18:45〜
愛知県芸術劇場コンサートホール
早春どころか春たけなわの気温が続いていますね。。。
お誘いを受けて今回の定期演奏会は金曜日に出かけました。
直前に、ご一緒させていただいた方からかなり気がかりな話(演奏会やJohnnyとは全く関係ありません)を聞いたせいか、ホールが異様に暑かったせいか、なかなか集中できなくて、気が緩むと、心は気になる話のほうに向いていて「???」な感が強かったので感想文が書けるかどうか不安ですが頑張ります。
その前にひとこと言わせてください。
「お客さんっ!拍手早すぎ!席立つのあまりにも早すぎ!!」
プログラムがかなり渋いこともあってか、お客さんの入りは7割ぐらいと感じました。
そして演奏会よりも気になることがあったのかもしれませんが、いわゆるセレクト・プラチナ席がごっそりと空いていました〜。。。
今回の席は2階のR1列7番というステージに非常に近い、というかステージ奥の上という場所で、ホリガーさんの顔をしっかりと見ることができました。
非常に楽しげに嬉しそうに、のびのびと指揮していらっしゃったのが印象的でした。
ラヴェル:スペイン狂詩曲
す、すみません!
記憶にありません。。。というか、何というか、ちょっとバラバラっとしていたなという記憶以外ありません。
気がかりなことが気になっていたので心がうつろでした。。。
ルトスワフスキ:オーボエとハープのための二重協奏曲&アンコール
1曲目が終わっていったんステージが暗くなりました。
そして、そこそこの規模の編成だった椅子の配置を小規模用に並べ替えるのですが、この動きが非常に複雑にして、かつ、無駄がないんですねぇ。
ああ、こういう人たちをプロと呼ぶのだわと感動しながら、ステージ上をきびきびと動き回る人たちを眺めておりました。よく見える席だったし。。。
最後に半円状に並べた椅子の中心に当たる部分にハープを置くわけなんですが、きびきびマンのひとりがハープをひょいと担いで運び入れたのでびっくり!
一人で運べる重さだったんですか。。。
そして、コバルトブルーのドレスに身を包んだウルスラさん登場!
この曲に関しては予習をしていなかったのが致命的であったと思います。
第1楽章が始まったときに感じたこと→シュトゥックハウゼン?
ヘリコプターの羽のばらばらという音を彷彿とさせるような弦の激しいパッセージにオーボエとハープが絡んでいくのですが、あえて音色から艶を除いたようなオーボエの音が「VVVVV」と聴こえ興味深く面白かったです。
そして、ホリガーさんはこの曲でも当然指揮をしていらっしゃるわけですが、指揮というより、「もっともっと」と両手で鼓舞するような動きで、これがまた楽しゅうございました。
第2楽章が始まったときに感じたこと→ペンデレツキ?
最初はピッツィカートの弦がハープとあれこれと対話し、そこに打楽器があまり自己主張することなく加わって曲は進んでいきます。
第3楽章で、ホリガーさんのオーボエは炸裂。普通のオーボエの音ではないんですね。
「VVVVVVV」とか「VrVrVrVr」とか「ぶぃ〜ん」という音でもって、おどけた感じの奇妙なメロディを奏で、曲を楽しいものに変えていきました。
ホリガーさんのオーボエの妙技は素晴らしく、この曲がスイスの指揮者パウル・ザッハーの委嘱によってホリガー夫妻のために作曲されたという理由もよくわかる気がいたしました。
ホリガー:クリスティアン・モルゲンシュテルンの詩による6つの歌(日本初演)&アンコール
ウルスラさんのドレスの色を一段階明るくしたような、同じくコバルトブルーのドレスの秦茂子さんの登場。
一番心配だったのは、席が席だったので、ソプラノの声が聞こえるかどうかということでした。ひたすら背中を見つめるポジションでしたから。。。
でも、第1声でその杞憂は吹き飛びました。
本当によく通る、艶やかな美しい声。ガラスのような…というのではなく水晶のような声でした。
後ろ側であんなに綺麗だったのだから、正面で聴いたら素晴らしかったんだろうな。。。
そして、不思議な曲ではあるけれどルトスワフスキのように、びっくりハテナな曲ではなくて心地よかった……心地よかったので、数分間記憶が欠落……。
数分間なら大丈夫ではないか、という声もあるでしょうが、いかんせん、この6つの曲、それぞれがとても短い!
2分、2分、1分、3分、2分、2分なのです。
だから、どのあたりで記憶が途絶えたのか定かではなく…ごめんなさいっ!
でも、アンコールとして再演された第3曲の『蝶』は、初めて聴くような感覚だったので、第2曲から第4曲のあたりでだったと思います。
ああ、前半でものすごく疲れました。。。
だから、
シューマン:交響曲第1番変ロ長調作品38『春』(初稿)
のファンファーレを聴いたときは、心底ほっといたしました。。。
若干ゆっくり目のテンポで幕をあけた『春』は、しだいに快活に、雄弁に「春のよろこび」を語りだし、最後は「歓喜」で締めくくっていきました。
ホリガーさんの指揮は、ひじょうにきびきびとして見通しがよく(でも、そっけないわけではない)、小細工がないのがまたこの曲にふさわしいのではないか…とそんな気もさせられました。
友人(というか夫の同僚なので「先生」と呼んでいますが)の感想は「断然、マーラー版がよいわ!」というものでしたが、全身で喜びを表すのではなく小さなガッツポーズをするような、心の中で喜びをかみしめるような初稿もいいものだというのが、わたしの感想♪
ですが、
残念だったのは、最後の音にほとんどかぶさってたくさんの拍手が起こったこと。
なぜ、余韻というものを大切にしようとしないんでしょう。
「拍手は指揮者が手を下ろしてから」です。
そして、演奏が終わってホリガーさんがいったんステージを下がったとたん、3分の1(ちょっとオーバーか、いや、そうぢゃない)ぐらいの人が席を立って、わらわらと帰リ始めました。
まあね、真央ちゃんの結果が知りたいとか映像が見たいとか、ニュースを見逃したくないとか、いろいろな事情があったんじゃないだろうかということは簡単に推し量れるのですが、それでも、あまりにも早いよ、早すぎるよ。。。
ホリガーさんが二度、三度現れて挨拶しているのに、お構いなしに帰っていく人が多くてちょっと悲しくなりました。
これもマナーのひとつではないんでしょうか。。。
外は春の雨。
風がくるくると回り、風に乗って雨粒も激しく踊り
わたしはびしょびしょになりました。。。
とて詠める歌。
【は】 はじめての
【る】 ルトスワフスキ
【の】 覗き見て
【あ】 新たな春の
【め】 めぐり来るなり
みーちゃ亭まりやっこ
〈四季シリーズ〉早春
ラヴェル:スペイン狂詩曲
ルトスワフスキ:オーボエとハープのための二重協奏曲*
(アンコール)ルトスワフスキ:魔法
ホリガー:クリスティアン・モルゲンシュテルンの詩による6つの歌**〈日本初演〉
(アンコール)同曲より第3曲『蝶』をもう一度
シューマン:交響曲第1番変ロ長調作品38『春』
指揮:ハンス・ホリガー
ハープ:ウルスラ・ホリガー*
ソプラノ:秦茂子**
2010年2月26日(金)18:45〜
愛知県芸術劇場コンサートホール
早春どころか春たけなわの気温が続いていますね。。。
お誘いを受けて今回の定期演奏会は金曜日に出かけました。
直前に、ご一緒させていただいた方からかなり気がかりな話(演奏会やJohnnyとは全く関係ありません)を聞いたせいか、ホールが異様に暑かったせいか、なかなか集中できなくて、気が緩むと、心は気になる話のほうに向いていて「???」な感が強かったので感想文が書けるかどうか不安ですが頑張ります。
その前にひとこと言わせてください。
「お客さんっ!拍手早すぎ!席立つのあまりにも早すぎ!!」
プログラムがかなり渋いこともあってか、お客さんの入りは7割ぐらいと感じました。
そして演奏会よりも気になることがあったのかもしれませんが、いわゆるセレクト・プラチナ席がごっそりと空いていました〜。。。
今回の席は2階のR1列7番というステージに非常に近い、というかステージ奥の上という場所で、ホリガーさんの顔をしっかりと見ることができました。
非常に楽しげに嬉しそうに、のびのびと指揮していらっしゃったのが印象的でした。
ラヴェル:スペイン狂詩曲
す、すみません!
記憶にありません。。。というか、何というか、ちょっとバラバラっとしていたなという記憶以外ありません。
気がかりなことが気になっていたので心がうつろでした。。。
ルトスワフスキ:オーボエとハープのための二重協奏曲&アンコール
1曲目が終わっていったんステージが暗くなりました。
そして、そこそこの規模の編成だった椅子の配置を小規模用に並べ替えるのですが、この動きが非常に複雑にして、かつ、無駄がないんですねぇ。
ああ、こういう人たちをプロと呼ぶのだわと感動しながら、ステージ上をきびきびと動き回る人たちを眺めておりました。よく見える席だったし。。。
最後に半円状に並べた椅子の中心に当たる部分にハープを置くわけなんですが、きびきびマンのひとりがハープをひょいと担いで運び入れたのでびっくり!
一人で運べる重さだったんですか。。。
そして、コバルトブルーのドレスに身を包んだウルスラさん登場!
この曲に関しては予習をしていなかったのが致命的であったと思います。
第1楽章が始まったときに感じたこと→シュトゥックハウゼン?
ヘリコプターの羽のばらばらという音を彷彿とさせるような弦の激しいパッセージにオーボエとハープが絡んでいくのですが、あえて音色から艶を除いたようなオーボエの音が「VVVVV」と聴こえ興味深く面白かったです。
そして、ホリガーさんはこの曲でも当然指揮をしていらっしゃるわけですが、指揮というより、「もっともっと」と両手で鼓舞するような動きで、これがまた楽しゅうございました。
第2楽章が始まったときに感じたこと→ペンデレツキ?
最初はピッツィカートの弦がハープとあれこれと対話し、そこに打楽器があまり自己主張することなく加わって曲は進んでいきます。
第3楽章で、ホリガーさんのオーボエは炸裂。普通のオーボエの音ではないんですね。
「VVVVVVV」とか「VrVrVrVr」とか「ぶぃ〜ん」という音でもって、おどけた感じの奇妙なメロディを奏で、曲を楽しいものに変えていきました。
ホリガーさんのオーボエの妙技は素晴らしく、この曲がスイスの指揮者パウル・ザッハーの委嘱によってホリガー夫妻のために作曲されたという理由もよくわかる気がいたしました。
ホリガー:クリスティアン・モルゲンシュテルンの詩による6つの歌(日本初演)&アンコール
ウルスラさんのドレスの色を一段階明るくしたような、同じくコバルトブルーのドレスの秦茂子さんの登場。
一番心配だったのは、席が席だったので、ソプラノの声が聞こえるかどうかということでした。ひたすら背中を見つめるポジションでしたから。。。
でも、第1声でその杞憂は吹き飛びました。
本当によく通る、艶やかな美しい声。ガラスのような…というのではなく水晶のような声でした。
後ろ側であんなに綺麗だったのだから、正面で聴いたら素晴らしかったんだろうな。。。
そして、不思議な曲ではあるけれどルトスワフスキのように、びっくりハテナな曲ではなくて心地よかった……心地よかったので、数分間記憶が欠落……。
数分間なら大丈夫ではないか、という声もあるでしょうが、いかんせん、この6つの曲、それぞれがとても短い!
2分、2分、1分、3分、2分、2分なのです。
だから、どのあたりで記憶が途絶えたのか定かではなく…ごめんなさいっ!
でも、アンコールとして再演された第3曲の『蝶』は、初めて聴くような感覚だったので、第2曲から第4曲のあたりでだったと思います。
ああ、前半でものすごく疲れました。。。
だから、
シューマン:交響曲第1番変ロ長調作品38『春』(初稿)
のファンファーレを聴いたときは、心底ほっといたしました。。。
若干ゆっくり目のテンポで幕をあけた『春』は、しだいに快活に、雄弁に「春のよろこび」を語りだし、最後は「歓喜」で締めくくっていきました。
ホリガーさんの指揮は、ひじょうにきびきびとして見通しがよく(でも、そっけないわけではない)、小細工がないのがまたこの曲にふさわしいのではないか…とそんな気もさせられました。
友人(というか夫の同僚なので「先生」と呼んでいますが)の感想は「断然、マーラー版がよいわ!」というものでしたが、全身で喜びを表すのではなく小さなガッツポーズをするような、心の中で喜びをかみしめるような初稿もいいものだというのが、わたしの感想♪
ですが、
残念だったのは、最後の音にほとんどかぶさってたくさんの拍手が起こったこと。
なぜ、余韻というものを大切にしようとしないんでしょう。
「拍手は指揮者が手を下ろしてから」です。
そして、演奏が終わってホリガーさんがいったんステージを下がったとたん、3分の1(ちょっとオーバーか、いや、そうぢゃない)ぐらいの人が席を立って、わらわらと帰リ始めました。
まあね、真央ちゃんの結果が知りたいとか映像が見たいとか、ニュースを見逃したくないとか、いろいろな事情があったんじゃないだろうかということは簡単に推し量れるのですが、それでも、あまりにも早いよ、早すぎるよ。。。
ホリガーさんが二度、三度現れて挨拶しているのに、お構いなしに帰っていく人が多くてちょっと悲しくなりました。
これもマナーのひとつではないんでしょうか。。。
外は春の雨。
風がくるくると回り、風に乗って雨粒も激しく踊り
わたしはびしょびしょになりました。。。
とて詠める歌。
【は】 はじめての
【る】 ルトスワフスキ
【の】 覗き見て
【あ】 新たな春の
【め】 めぐり来るなり
みーちゃ亭まりやっこ