アレグロ・エネルジコ マ・ノン・トロッポ

大好きなショスタコーヴィチ先生やマーラー監督の音楽をめぐっての考察(妄想とも言います)や、
出かけたコンサートの感想などを中心にして好きなものごとについて綴っております。

カテゴリ: 好きな映画

(音楽や映画のお話なのでこちらに移動させました)

変なタイトルですみません。
最初のシェーンベルクというのは、今日がシェーンベルク(1874-1951)の60回目の命日ということで、先ほどまで夫に付き合わされて日がな一日シェーンベルクを聴いていました。

で、これからがわたしの時間。
イエイ

皆さま、ご存知でした
今日、7月13日は「オカルトの日」と呼ばれているのだそうで、それは何故かと問われれば、1974年7月13日にあの名画『エクソシスト』が日本で上映されたその初日であるからだそうです

前にも書いたかもしれませんが、1974年の夏というのは、父親がずっと入院していて(11月に没)母親が病院に寝泊りしていたので、当時中学1年生だったわたしは親類の家に預けられていたのでした。
『エクソシスト』が気になっていたわたしのことを思って、その親類が映画館へ連れて行ってくれました。
それも2階の最前列中央という、一番良い席をとってくれたのです。
それまで、いわゆる怖い話というものは好きだったのですが、ホラーとかオカルトといった分野には非常に疎いながらも好き……というスタンス。
そして、あの映像から受けた衝撃はとてもひと言では言い尽くせるものではありません。
怖くても恐ろしくても何故か目が閉じられず、席で固まったまま鑑賞。
その夜から、寝ているときに天井で物音などしようものなら・・・そのまままんじりともせず、朝を迎えたものでした。
しかし、その強烈な映像に洗礼を受けて、めでたくホラー大好き、とくに悪魔祓いもの大好きな今のわたしができあがったのでした。

『エクソシスト』は使われている音楽も、画期的というか、映画のために作られた音楽かと思っていたものが、そうではなかったりして、それにはその後気づくことになり、この映画がさらに好きになることになるのです。
ペンデレツキの「多重人格」「弦楽四重奏曲」「オーケストラとテープのためのカノン」といった曲が実に効果的に使われています。
ペンデレツキはかなり好きなんです。
そして、なんといってもマイク・オールドフィールドの『チューブラー・ベルズ』なくして『エクソシスト』を語ることは不可能でしょう。
あの、何とも美しく、そしてそこはかとない不安を煽るような『チューブラー・ベルズ』は、16トラックのレコーダーで2000回(2300回説などもあるようです)ものダビングを繰り返して作られたもの。
イラクの遺跡のオープニングのペンデレツキから始まり、場面がジョージタウンに切り替わっての『チューブラー・ベルズ』。
そして、ペンデレツキ、ヴェーベルン、ジョージ・クラムなどのいやおうなしに緊張感を高める音楽、最後の最後に現われるヘンツェの使い方も素晴らしく、この映画がアカデミー賞音響賞を受賞したのも頷けます。

とかく、映画のショッキングな内容だけが取り上げられることが多いようですが、(目は閉じててもいいので)音楽にこそ耳を傾けてほしい映画だと思います。
映画はちょっと・・・・・・という方は、ぜひ、こちらをお聴きください。
エクソシスト
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って、こっちに書いちゃったけど、「アレグロ エネルジコ」の方に書いていい話題だったのかなぁ

このジャケットは違うと思うんだけど、今普通に入手できるDVDはこれみたいです。
やっぱりオリジナルの、メリン神父が悪魔と対峙するためにマクニール家を訪れるシーンのカットが使われているものの方が好き。
エクソシスト ディレクターズカット版 [DVD]
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Tubular Bells
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こちらでは、すでにご案内させていただいているのですが、今年のゴールデン・ウィークに、ある映画が上映されます。


img022パーシー&フェリックス・アドロン監督の『マーラー 君に捧げるアダージョ』という映画です。
プレス向け試写会で一度観たのですが、冒頭に現われるひと言

「起こったことは事実、どう起こったかは創作」
がすべてを物語っているように、今までのマーラー映画とは違い、史実にかなり忠実に作られているように思いました。
(ただし、アルマの『回想と手紙』の影響は強く受けていますが……)
エサ=ペッカ・サロネン/スウェーデン放送交響楽団がこの映画のために特別に演奏を行っているというのも見所(聴き所)の一つです。


その公式ガイドブックに、日頃アルマ・マーラーについて思っていることを書かせていただきました。
書店店頭には来週ぐらいに並ぶ予定ですが、本日、現物が届きました。
それが上の写真です。

映画のシナリオの完全採録(日本語訳)が圧巻ですし、アドロン監督とのインタヴューも興味深いです。

映画をご覧になるご予定の方はもちろん、
映画は観ないがマーラーは好き……とか
いろいろな読み方をしていただくことができるかと思います。

クラシックジャーナル043 【映画「マーラー 君に捧げるアダージョ」 公式ガイドブック】クラシックジャーナル043 【映画「マーラー 君に捧げるアダージョ」 公式ガイドブック】
アルファベータ(2011-04-15)
販売元:Amazon.co.jp
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オリジナル・サウンドトラックも出るようです。
画像はありませんが、オフィシャルブックと同じデザインの美しいジャケットです。

マーラー 君に捧げるアダージョ オリジナルサウンドトラック
アーティスト:サントラ
キングレコード(2011-04-27)
販売元:Amazon.co.jp
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8月23日にもなって、夏の風物詩がどうのこうの…と言うのもちょっとアレなんですが、
相変わらず猛暑日が続いているのでお許しを……ということで。。。



夏の風物詩と言えば

風鈴・・・涼しげだね。
すいか・・・今年食べてないな。
朝顔・・・よそのお家の玄関先で楽しませてもらってます。
祭り・・・しばらく出かけてないなぁ。
花火・・・ず〜っと出かけてないなぁ。蚊に刺されるし…。

違うんです。

海水浴・・・お風呂以外で濡れるの嫌いだから…当然海には入りません。
キャンプ・・・ジェイソンが出ると怖いから無理だな。。。
ラジオ体操(って今でもやってるのかな)・・・参加したこと一度もないわ。

ちがう、ちがう。どれも違う!

わたしにとっての夏の風物詩、それは
不動産物件探し!
です。

閑静な住宅街(と、以前に「通り魔事件」があったときに、そう報道された)の
狭小地に建つ我が家はとても暑く、24時間クーラーがないと生きていけない。
家から出たくない。
夏バテがひどい。。。
そんなわけで、この時期になると毎年、
「マンションの高層階に住みたい〜!」
という欲求がムラムラと湧き上がってどうしようもないのです。
2年ほどマンションの6階に住んだことがあったけど、風がある日なんて暑いなりにも
ここ(我が家)の暑さとは違い、かなり涼しかった記憶があります。
10階以上なんて言ったら、きっと夢のような世界なんだろうなぁ…とか思うわけです。

軽井沢の別荘地から物件情報を取り寄せたこともあります。
ひたすら
「叶わぬ夢ね…」
などと思いながら、間取り図を眺めるわけですが、たまに築年数も浅く、素敵な間取りなのに、
信じられないような低価格物件もあったりします。。。

こうなると、ダメなんです。
仕事の手をぱたっと止めて、間取り図をひたすら眺めながら、あれこれと考えます。

どの部屋で何が起きたんだ。。。
暖炉もある。。。
ちょっと前のCSIでは、暖炉の煙突に死体が隠されていたな。。。
そもそもこの別荘は何の目的で購入されたのだろう。。。
夫が愛人を…そしてそれを知った妻が……。
いや、この、可愛い外観は女性好み…
案外、マダムな人妻が別の人から戸籍を譲り受けて他人になりすまし別荘を購入。。。
そして、それを知った夫が……。
いや、これはありきたりだ…。
母の行動を不信に思った息子があとをつけてみると……。
そこは瀟洒な別荘。
窓に映るシルエットに引き寄せられるように別荘に近づく息子。
カーテンのほんの隙間から中を覗くとそこには……。
母の浮気相手を知った息子は愕然とする……。
なぜって、その人は。
その人は〜!!!

と、紙切れ一枚で、1時間ぐらい、あれこれと考えてしまうから、
仕事が全然すすまないのよね。

例年なら、物件探しに熱を上げているうちに秋風が吹いて、
「ま、来年、また考えよう」
ということになるのですが、今年はまだまだだなぁ。

でも今朝は水遣りをしていたら空気の中にほんの少しだけ秋の気配を感じました。

あ、そういえば、夏の風物詩って、まだありました!
「お化け屋敷」です。
こちらも長らく出かけていませんが、気になっているものがあります。

栄のオアシス21で開催されている「最恐! 都市伝説ホラーハウス あきら 最終章」(←サイトへ)
というイヴェント的ホラー・ハウス。

9月5日までらしいんだけど、行きたいような、行きたくないような。
和風ホラーにめっぽう弱い私のこと、夜泣き必至だからやめておいたほうがいいかな。

+++

ところで、昨日、録画しておいた"The Day of the Dead"という映画を観ました。
ジョージ・A・ロメロ監督の不朽の名作『死霊のえじき』('85)を、
スティーブ・マイナー監督が2008年にリメイクしたものなのですが、
高度な知能を備えた敏捷な動きのゾンビって嫌だなぁ。
絶対追いかけられたくありません。
特殊メイクがあまりにもリアルすぎて、あまり怖くありませんでしたが。


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その後密室サスペンス『実験室KR-13』を観ました。

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う〜む。。。
何と言うべきなんでしょう。
どこかでこういう実験が実際に行われているとしたら、それはとても恐ろしい……。


ホラー好きですみません。。。

大好きな映画は数々ありますが、その中でもおそらく最も好きなものの一つ(ルキーノ・ヴィスコンティ監督作品『地獄に堕ちた勇者ども』とマルセル・カルネ監督作品『天井桟敷の人々』が同率一位ということで、変な日本語ですが、あしからず・・・)が、アンドレイ・タルコフスキー監督作品の『ノスタルジア』です。

その映画に主演し、タルコフスキー監督の『鏡』にも出演していたオレグ・ヤンコフスキーさんが、20日にすい臓がんで亡くなったことを知りました。

ご冥福を心よりお祈りいたします。


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出演:オレーグ・ヤンコフスキー
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今日はベルリオーズの没後140年目の日であるとともに、
レオンカヴァルロ(1858-1919)の誕生日でもあります

さらに、今年はレオンカヴァルロの没後90年でもあるんですね!

オペラとの出会いは映画の中・・・ということが多いのですが、レオンカヴァルロの『道化師』とも映画の中で出会いました。

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ロバート・デ・ニーロ演ずるアル・カポネが、オペラハウスのプライベート・ボックスでオペラを観劇しながら涙しているところに手下が悪事の成功をそっと耳打ちします。
純粋な泣き顔が、にんまりとした泣き笑いに変化する演技がすばらしく、そしてその時に流れていた曲に鳥肌が立ちました。
このシーンで使われていた曲が、マリオ・デル・モナコの歌う、レオンカヴァルロの『道化師』の「衣装をつけろ」でした。

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1997年のMETの来日公演で実演に接する機会を得ることができました。
ドミンゴのカニオ!
「言葉はいらない・・・生きていてよかった・・・もう死んでもいい」
と思いました〜♪
でも、翌日の『トスカ』で再び同じことを思い…

生きていれば、どれほど素晴らしいものにこの先も出会えるかわかりません♪
だから今では、どんなに感動する出来事に遭遇しても
「死んでもいい!」
などと思わずに、なるべく長生きしたいと思っています〜

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